「Laravel インストール」で検索すると、PHPやComposerのバージョン、MySQLの設定など古い情報が混在していて迷うことがあります。結論から言うと、最新のLaravelはPHP 8.3以上とComposerさえあれば、1つのコマンドで環境構築が完了します。データベースの手動設定やAPP_KEYの生成といった作業も、今はインストーラーが自動で行ってくれます。
この記事では、実際にComposer 2.9系とLaravel Installer 5.31系を使ってゼロからLaravelをインストールし、開発サーバーが起動するところまで検証した手順を、最新バージョン(Laravel 13系、laravel/framework ^13.8)に基づいて解説します。
Laravelのインストールに必要な環境
Laravelのインストールに必要なものは、次の2つだけです。
- PHP 8.3以上:Laravelの最新バージョン(13系)は
composer.jsonで"php": "^8.3"を要求します。バージョンが低いと、インストール時にComposerが依存関係エラーで停止します。 - Composer 2系:PHPのパッケージ管理ツール。Laravel本体もLaravel Installerも、Composer経由で取得します。
Webサーバー(Apache/Nginx)やMySQLなどのデータベースは、開発を始めるだけであれば事前に用意する必要はありません。理由は後述します。
PHP・Composerのバージョンを確認する
ターミナル(Windowsの場合はPowerShellやWSL)で、次のコマンドを実行してバージョンを確認します。
php -v
composer -V
実際に検証した環境では、次のように表示されました。
PHP 8.3.32 (cli) (built: Jul 2 2026 18:10:58) (NTS)
Composer version 2.9.7 2026-04-14 13:31:52
PHPが未インストール、またはバージョンが8.3未満の場合は、OSごとに以下の方法で導入します。
- Windows:PHP公式サイトから最新版をダウンロードするか、WSL上のLinux環境にインストールする方法が安定します。
- macOS:Homebrewで
brew install php composerを実行するのが最も簡単です。 - Linux:ディストリビューションのパッケージマネージャで導入します。Ubuntu/Debian環境での具体的なコマンドやPHP拡張モジュールの設定は、LinuxでLaravelをインストールする手順ガイドで詳しく解説しています。
Composerが未導入の場合は、Composer公式サイトの手順に従ってインストールしてください。
Laravelをインストールする2つの方法
Laravelのインストール方法は、大きく分けて2つあります。どちらも内部的にはComposerを使いますが、使い勝手が異なります。
方法1:Laravel Installerを使う(推奨)
Laravel公式のCLIツール「Laravel Installer」を使う方法です。スターターキットの選択やGitリポジトリの初期化など、対話形式で環境を整えられるため、公式ドキュメントでも推奨されています。
まず、Composerでインストーラーをグローバルに導入します。
composer global require laravel/installer
導入後、laravelコマンドにパスが通っているか確認します。
laravel --version
# Laravel Installer 5.31.0
パスが通っていない場合は、Composerのグローバルbinディレクトリ($HOME/.config/composer/vendor/binなど。composer global config bin-dir --absoluteで確認できます)を、シェルのPATHに追加してください。
準備ができたら、新しいプロジェクトを作成します。
laravel new my-app
対話形式で、以下のような項目を聞かれます(-nオプションを付けると全て既定値で自動実行できます)。
- スターターキット(React / Vue / Svelte / Livewire / なし)
- 認証方式(標準のLaravel認証 / WorkOS)
- テストフレームワーク(Pest / PHPUnit)
- 使用するデータベース(既定はSQLite)
- Gitリポジトリの初期化
フロントエンドの構成に迷わない場合は、まず「スターターキットなし」を選んでAPIやサーバーサイド中心の開発から始めるのがシンプルです。
方法2:composer create-projectコマンドを使う
Laravel Installerを個別に入れたくない場合は、Composerのcreate-projectコマンドで直接作成することもできます。
composer create-project laravel/laravel my-app
このコマンドを実行すると、Composerが最新の安定版(検証時点でlaravel/framework ^13.8、実バージョン13.20.0)を自動で取得し、依存パッケージのインストールまで完了します。対話プロンプトが出ない分、CIやDockerイメージのビルドなど自動化したい場面ではこちらが便利です。
インストール直後に自動で行われること
ここが、以前のLaravelを前提にした解説記事と大きく異なるポイントです。実際にcomposer create-projectを実行すると、インストールの最後に次の処理が自動で実行されます。
> @php artisan key:generate --ansi
INFO Application key set successfully.
> @php -r "file_exists('database/database.sqlite') || touch('database/database.sqlite');"
> @php artisan migrate --graceful --ansi
INFO Preparing database.
INFO Running migrations.
0001_01_01_000000_create_users_table ..... DONE
0001_01_01_000001_create_cache_table ..... DONE
0001_01_01_000002_create_jobs_table ...... DONE
つまり、次の作業はもう手動で行う必要がありません。
.env.exampleを.envにコピーする作業(自動でコピーされます)php artisan key:generateによるAPP_KEYの生成(自動実行されます)- MySQLなどのデータベースサーバーの用意(既定でSQLiteが使われるため、
database/database.sqliteファイルが自動生成され、マイグレーションまで完了した状態になります)
「MySQLをインストールしてrootパスワードを設定してから」といった手順を案内している解説は、現在の既定構成とは合わなくなっています。まずはSQLiteのまま動かしてみて、必要になった時点で後述の方法でMySQLなどに切り替えるのがおすすめです。
動作確認:開発サーバーを起動する
プロジェクトディレクトリに移動し、Laravelに組み込まれている開発サーバーを起動します。
cd my-app
php artisan serve
INFO Server running on

http://127.0.0.1:8000.
Press Ctrl+C to stop the server
実際にこのコマンドでサーバーを起動し、http://127.0.0.1:8000へアクセスするとHTTPステータス200でLaravelのウェルカムページが表示されることを確認済みです。npmやNode.jsのインストールは、フロントエンドのアセット(CSS/JS)をビルドしない限り不要です。
MySQLなど他のデータベースを使いたい場合
本番環境やチーム開発でMySQL・PostgreSQLを使う場合は、次の2通りで切り替えられます。
- インストール時に指定する:
laravel new my-app --database=mysql(mysql/mariadb/pgsql/sqlite/sqlsrvから選択) - インストール後に切り替える:
.envのDB_CONNECTIONと接続情報(DB_HOST、DB_DATABASE、DB_USERNAME、DB_PASSWORD)を書き換え、php artisan migrateを再実行します。
Laravelの特定バージョン(例:チーム開発でバージョンを固定したい場合)を指定してインストールしたい場合は、Laravelの特定バージョンをインストールする方法を参照してください。
よくあるトラブルと対処法
Composerが依存関係エラーで止まる
「your requirements could not be resolved」のようなエラーは、PHPのバージョンが要求(^8.3など)を満たしていないことが原因のほとんどです。php -vで実際のバージョンを確認してください。
laravelコマンドが見つからない(command not found)
ComposerのグローバルbinディレクトリがPATHに含まれていません。composer global config bin-dir --absoluteで表示されたパスを、シェルの設定ファイル(.bashrcや.zshrc)のPATHに追加し、ターミナルを再起動してください。
パーミッションエラーが出る(Linux/macOS)
storageディレクトリやbootstrap/cacheへの書き込み権限が不足していると発生します。Webサーバーの実行ユーザーに書き込み権限を与える必要があります。詳しい権限設定はLinux環境向けの手順で解説しています。
インストール後の次のステップ
環境構築が終わったら、目的に応じて次の機能を追加していくと開発を進めやすくなります。
- ログイン・会員登録機能を素早く追加したい場合:Laravel Breezeのインストール手順
- 管理画面をすぐに作りたい場合:Laravel Filamentの使い方
- APIを開発したい場合:install:api — APIをインストールするコマンド、Laravel Passportの使い方
- 開発中のSQLクエリを可視化したい場合:Laravel Debugbarの使い方
よくある質問
Q. Laravelのインストールに必要なものは何ですか?
PHP 8.3以上とComposerの2つです。Webサーバーやデータベースサーバーは、開発を始める段階では別途用意する必要はありません(SQLiteが自動で使われます)。
Q. composer create-projectとlaravel new、どちらを使うべきですか?
個人開発や学習であれば、スターターキットや認証方式を対話形式で選べるlaravel new(Laravel Installer)がおすすめです。Docker化やCIなど非対話で自動実行したい場合はcomposer create-projectが扱いやすくなります。
Q. インストールにはMySQLが必須ですか?
必須ではありません。既定ではSQLiteが使われ、php artisan migrateまで自動で完了します。本番環境やチーム開発でMySQLが必要な場合のみ、後から切り替えれば十分です。
Q. WindowsとMac、Linuxでインストール方法は違いますか?
PHP・Composerの導入方法はOSごとに異なりますが、Laravel本体のインストールコマンド(laravel newやcomposer create-project)自体はどのOSでも共通です。Linux環境での具体的な手順は、LinuxでLaravelをインストールする手順ガイドで解説しています。
まとめ
Laravelのインストールは、PHP 8.3以上とComposerさえ用意すれば、laravel newまたはcomposer create-project laravel/laravelのどちらか1コマンドで完了します。以前は必要だった.envの作成やAPP_KEYの生成、データベースの事前準備は、現在のバージョンではインストーラーが自動で行ってくれるため、初めての方でもつまずきにくくなっています。まずはSQLiteのままphp artisan serveでウェルカムページの表示を確認し、そこから認証機能やAPI、管理画面など目的に合わせて機能を追加していきましょう。

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